人生カネじゃない!
とか言っているのは、たいてい貧乏人である。
自分がそうだから、よくわかる。
男は顔じゃない!
とか言っているのも、たいていブサイクな奴である。
これもよくわかる。
自分の不幸を補おうとして、脳が出口を探すのである。
ここまでは、あくまで個人的な事情である。
だが、これが昇華されて普遍性を獲得すると、自分という個を超えて、人間そのものの不幸、世界そのものの不幸を補おうとする。
これが哲学であり、芸術である。
哲学は真理を目指して進む掘削機であり、
芸術は真理から吹いてくる
風である。
よって人生はやっぱり、カネではなく、
男はやはり、顔ではないのである。