#92 「夢に会いにいこう」


演歌をつくってみよう、と思ってつくった歌である。

もうすこし言うと、テレビで島倉千代子さんのドキュメンタリーを見るでもなく見ているうち、なんとなく頭のなかでモヤモヤと出来た歌である。

母を亡くして間がないせいか、人の一生というものが、ひどく切なく愛おしい。

大スターの一生であれ、名もない庶民の一生であれ、同じである。

心の描線だけが、そこに残る。

「お母さんもね、いろんな夢があったとよ」

そう微笑っていた母を思い出す。