兼高かおるさんの偉業を称え世界の旅を語る、裸族の自由さに憧れた幼少時代

ジャーナリスト兼高かおるさんが90歳で2019年1月5日逝去されました。
テレビ番組「兼高かおる 世界の旅」の日本の世界紀行ジャーナリストとして、
世界150カ国以上を旅して日本中に世界の民俗 風習 文化を楽しく伝えた方です。

番組オープニングはパンナム航空旅客機の離陸シーンとヴィクターヤング作曲の
80日間世界一周の曲が流れ旅客機の映像を見るのも初めてだったので興奮しました。

子供心に白黒テレビで見た世界の文化は、驚きの連続でした。
当時、日本中の人たちがこの番組で世界を知ったのです。
風習や文化・歴史・宗教が日本と全く違うのでとても興味深いドキュメンタリー番組で素晴らしかったのを覚えています。

裸族の自由さに憧れて番組スタッフになりたいと子供の頃思っていました。(^_^;)

兼高さんは絶世の美人でしたが、自分をあまり表に出さず、世界の映像の紀行を優先して伝えていました。
ジャーナリスト・レポーター・プロデューサーを兼ねていたので、奥ゆかしさもあったと思います。
とても気品のある方で言葉遣いも美しく現地の様子を伝えていました。

兼高さんは、先日90歳で永眠されたとの事でした。
ご冥福をお祈りいたしまして兼高さんを偲んで、世界の旅の思い出を語り動画を作らさせて頂きました。

兼高かおる #世界の旅 #女性ジャーナリスト

兼高かおる「世界の旅」 1 ★バヌアツ共和国の成人式★本物のバンジージャンプ


兼高かおる「世界の旅」の音楽をふと聞いてみたくなった。

映画「八十日間世界一周 」のテーマ音楽であり、映画が公開された翌年のアカデミー賞では、
最優秀作品賞、最優秀撮影賞など5部門を受賞した。
ヴィクター・ヤング(Victor Young)作曲によるこの主題歌・テーマ曲はアカデミー最優秀音楽賞に輝いた作品だ。

この音楽を聴いていると子供の頃見ていた、兼高かおる「世界の旅」のテレビ番組を思い出す。
もう今は無い、パンアメリカン航空(パンナム)の協力の番組だった。
当時の海外旅行番組のナレーターはパンナムのバッグを肩に掛けてテレビに出るのが鉄板だった。

当時はドルが360円の時代だったので、海外旅行は庶民には夢の世界だったのだ。

そこに兼高かおる「世界の旅」である、庶民はテレビに釘付けで、海外の文化・風習や慣習を珍しく家族で見ていた。
兼高かおる(本名:兼高ローズ)さんは当時若かったが、黒柳徹子さんの香蘭女学校の先輩にあたる。

言葉遣いが丁寧で上品だった。「で、ございますのよ~」とかナレーターの芥川隆行さんとの掛け合いも絶妙だった。

子供の時は、兼高かおる「世界の旅」を毎週興味深く見ていた。
幼少の子供心に世界の文化・風習が珍しく、疑問にも感じたのだ。

当時日本でもやっと冷蔵庫やテレビが普及した時代でも世界の文化が珍しかった。
裸族が生活する様子や、火で食事を作る様子。日本でもかまどだったので違和感はなかったかも(^^;)

★本物のバンジージャンプが衝撃的だった。

*起源はバヌアツ共和国ニューヘブリディーズ諸島にあるペンテコスト島(英語表記)で行われていた通過儀礼である「ナゴール」(ランドダイビング)といわれている。
その後、ニュージーランドの人が安全なレクレーションの為に「バンジー(ニュージーランド語の方言でゴムひもの事)」を
緩衝材に使いスポーツ可してからバンジージャンプの名が広がったが、本物のバヌアツ人はゴムなど使わない。

またバヌアツの現地の人が成人式で10数メートルの高さから、木のつるを足に巻いてバンジージャンプする儀式。
今のよく見るバンジージャンプではなく、傾斜した大地や草木に頭や体がマジでぶつかるのである。

 調整が良くバンジーした若者は地面の数10センチメートルで頭はぶつけず怪我無く成功するが
体重やつるの加減でまともに頭をぶつけたり、つるが切れて落下する場面もあった。
木のつるを直接、足首に巻くので布とかの保護も無く木のつるなのでゴムのような緩衝力も無く
いきなり足首にガツンとくる、擦りむきやケガは当たり前なのだ。片足だけの若者、両足を結ぶ若者もいた。
日本の長野県の御柱祭のようにたとえ死人が出ても、越えなければならない一族の成人の通過儀礼なのだ。

今なら間違いなく放送禁止なのだが、現地住民の家族や大酋長が「良くやった、これでお前も成人だ」と
怪我して痛くて泣いているバンジージャンプ成人式の若者をなだめているのだ。
中には頭を打って失神している若者もいた。(^^;)世界の成人式は大変だなと思った。
今後、このようなリアルな動画はほとんど出ないだろうと思うので記事に書いた。

子供心に素晴らしい勇気の示し方だと思ったものだ。
これが本来のバンジージャンプの由来なのだ。現在の高所ではあるが遊びの安全なバンジーとはまるで違う。
生死をかけて大人になる勇気を試す神聖な儀式なのだ。

参考に現在のバヌアツのランドダイブの動画だが、儀式と言うより観光化して緩くなり、
当時の兼高かおるの時代の動画とは真剣さがまるで違う事を書いておきたい。

日本の成人式で金髪で酒を飲んで暴れて市長(大酋長に)に悪態つく若者とは大違いである。
成人の通過儀礼に本物のバンジージャンプをさせたら1人前になるのではないだろうか。(^o^)丿

◆バヌアツのナゴール(ランドダイブ・バンジージャンプ)の起源
ナゴールの起源は、約1000年程前に夫婦のいさかいから起きたと伝えられています。
夫が妻に暴力をふるい暴力にたまりかねた妻はジャングルに入って逃げ高い木に登り隠れますが見つかってしまいます。
 夫は木に登り妻を追い詰めますが、捕まりそうになった時、高い木から飛び降りてしまいます。
夫も逃がさぬようにと落ちてしまいます。しかし妻は足に蔓を巻き付けていたので助かり、
夫は地面に叩きつけられて死んでしまいます。妻は命を取り留め暴力夫からも逃れる事が出来たのです。

その出来事が、儀式となり男性が勇気を示す「ナゴール」が男性の成人の儀式の伝統となりました。

この伝統行事はヤムイモの豊作を祈る儀式でもある為、今でも毎年4〜5月のヤムイモの収穫の時期に行われます。
傾斜した土の着地点が地表の為、毎年ケガ人・負傷者も続出し公表はしていませんが死者も出ているようです。